昇段レポート
この度は、昇段審査の機会を与えていただき、誠にありがとうございました。貴重な機会をくださった高橋主席師範をはじめ、稽古をつけてくださった師範や、先生方、先輩方に感謝申し上げます。
私が極真空手に出会ったのは、小学2年生の秋に父に三国支部の見学に連れていかれたのがきっかけです。特に明確な理由もなく、数回の体験を経て、青帯をとるまでは頑張ろう、という約束を父とし、極真の門を叩きました。しかし、青帯を取得したころには、既に極真の世界にどっぷりとハマってしまっていました。
当初は、型のかっこよさに心を惹かれ、逆に組手は痛いからあまり好きではありませんでした。しかし、負けず嫌いの私は、年の近い道場生にやられてばかりいることに強い屈辱を感じ、組手も真剣に練習し始めました。
学年が上がるにつれて県外の大会へ出場する機会が多くなっていきました。それに比例して、空手への熱も増していきました。中でも私が特に辛かったのが、県外大会で不本意な結果に終わった後の帰り道の車内です。あの張りつめた時間が私はとても嫌いでした。しかし、今ではこの厳しさも父の愛情だととらえていますし、県外大会を機に様々な場所を訪れることができたのは良い思い出です。
昇段審査当日は、初めの補強審査で50回×5セットと聞いた途端、終わった、と思いましたが、心身共に疲弊しているなか、なんとか最後の組手審査にたどり着くことができました。審査前に出場した大会の試合内容が納得のいくものではなかったので、組手は重点的に対策しました。満身創痍でしたが、みなさんの温かいご声援のおかげで10人組手を完遂し、無事、昇段審査を終えることができました。
最後になりますが、ここまで空手を続けてこれたのも、黒帯を取得できたのも当然ですが私一人の力ではありません。稽古に付き合ってくださったみなさん、約10年間支えてくれた家族に心からの感謝を申し上げると共に、まだまだ未熟者ではありますが、黒帯の名に恥じぬような立派な人間になれるよう、日々精進していきます。
押忍