昇段レポート
この度は、初段位昇段審査に合格・昇段頂きまして、有難うございます。
5月のある日、師範より、秋の昇段を受けるようにと言われました。
一度は自分には無理です。と返事をしましたが、
「やる前から無理とはなんだ。やれるとこまでやりなさい。」
と怒られ、頑張ってみようと自分を奮い立たせました。
6月の昇段審査会に立ち会い、先輩方の大変な様子に自分にもこのような事ができるのか、非常に心不安になりましたが、川畑師範代、飯田先輩を始め、先輩方の熱心な励ましやご指導により一層稽古を重ね、審査を乗り切ることが出来ました。有難うございました。
審査中も、師範より注意の連続で、自分の稽古不足を身に染みて思い知らされました。
師範の言葉を肝に銘じ、今後も精進致します。
空手を始めて一番の経験は、何といっても組手大会に出場した事です。試合前の緊張感、恐怖心と言ったら今までに経験したことの無いものでした。相手を自分の中で勝手にすごく強い人だと誇大に想像し、「どんな強い突きをしてくるのだろうか」とか、「けりはどんなにすごいのだろうか、一発でやられてはしまわないか」とか、いろいろとネガティブな事ばかり考え、息もできない位に辛くなります。
ところが、そんな気持ちで臨んだ試合でも、勝利したときはすごく嬉しく、また試合前の恐怖心から解放された事と相まって、本当にすがすがしい気分になります。
逆に負けた時には、相手を尊敬しながらも、「次は絶対勝ってやる!」と強い気持ちになります。
今までに、フェニックス大会に1度、北信越大会に2度と合計3度大会に出場しましたが、この気持ちは変わりません。空手を続けているからこそできる、非常によい経験だと思っています。
また、寒稽古も今までに経験したことのないものでした。
毎年、越前大仏と一乗滝の寒稽古に参加しますが、特に一乗滝の滝ツボに入っての稽古は想像を絶する寒さです。滝に流れてくる水は非常に冷たく、足の感覚はなくなり、身体の震えが止まらなくなり歯はガチガチと音を立てます。寒稽古の後すぐにお風呂に入って身体を温めますが、足の違和感は1週間経っても残っている程過酷なものです。
このように、空手を始めたからこそできる経験が、どんな事にも負けない強い心を育てて行くのかと思っています。
振り返れば3年前、大久保先輩より「高橋道場に壮年部ができたから一緒に空手をやらないか」と誘われ、メタボな身体を鍛えるために始めた空手ですが、
「空手道とは、空手を通じて心と身体を鍛える事です。」
との師範の言葉に感銘を受け続けてまいりました。
「千日を以って初心とし、」
やっと空手家の末席に座らせて頂けたかと喜んでおります。
「万日を以って極みとす。」
いつの日か、極真空手を極める事が出来るように一層努力します。
今後もご指導よろしくお願いいたします。
押忍